社長コラム

ある年齢に達する経験を積んだからこそ、歌える歌がある(1)

浦田です、こんにちは。

 

映画『アンコール!!』を観てきました。72歳の高齢者が主人公です。

以前、コラムでとりあげた『カルテット!人生のオペラハウス』、スタジオジブリ配給の『しわ』など、最近は高齢者を題材として扱う作品が増えたように思います。世界的に高齢化社会への注目が高まっているのでしょうか。 

『アンコール!!』は素晴らしい映画でした。

 

主演のテレンス・スタンプ演じる頑固者ぶりが、三國連太郎が演じた『釣りバカ日誌』のスーさんを彷彿させます。 

気になったのは、合唱団の指導者役の女優さん。

どこで見た人だったかな?と思いながら最後まで観ていましたが、『007 慰めの報酬』のボンドガールで、裏切り者役を演じていたジェマ・アータートンでした。セクシーな衣装でアクションを演じていた女優さんが、学校の音楽教師で高齢者合唱団の指揮者役になっているので、まったくわかりませんでした。

ところで、映画のストーリーが、同じイギリス映画の『ブラス!』と似ていると思いませんか?

不景気そうな街、若者は出ていったのか高齢者ばかりが集まって活動している合唱団。思いがけず予選を通過して、ロンドンの大会に出場、そして...(これ以上書くと営業妨害で怒られます)

『ブラス!』では、保守党政権への怒りと、女王陛下への敬愛が入り混じる労働者という政治色がありましたが、『アンコール!!』では政治への期待感はない。まちおこしを頑張るわけでもない。閉塞感を通りこして、諦念もない、何か静かな軽みのように、死者と会話するミニマルな世界が展開します。

ありがちな「地上げをたくらむ金融業者」も「悩みながらも、結局労働者を切り捨てに走る経営者」も「内部分裂」も何もありません。

 

・・・(2)へ続く

( 2013.7.3 )