社長コラム

そして、「ユニバーサル就労」に至る【その2】

こんにちは、浦田です。

来春から障がい者の法定雇用率が0.2%引き上げになります。私がこの問題でいつも思うのは、障害者手帳の有無という切り分け方と最低賃金の壁についてです。

障がい者も最低賃金を保障され企業等で働くことが制度上できますが、賃金に見合う分だけ働けない人は民間企業に雇われにくく、そうなると作業所などでの福祉的就労を選ばざるをえません。

「高根台つどいの家」で、ニートやフリーターの就労支援団体とともに定期開催している「福祉カルチャー教室」。入居者が受講料を支払って参加する

最低賃金法は人を守る一方で、会社で働くチャンスを減らすという副作用があるように感じてしまうのです。

私たちは皆、連続的な評価軸の上に乗っていて、「完全な健常者」などいないと思うのです。私も子どものころ車にひかれ足にほんの少しですが障がいが残り、仕事の種類によっては「普通の人」と同じようには働けません。だから「福祉的就労」と「一般就労」の間をつなぐ「中間的就労」の考え方には共感します。

しかし現状の仕組みの中で、企業が最低賃金を割った雇用をすることには賛同しかねます。この法令順守は企業人が譲ってはいけないものです。そこで当社では、当事者との間を支援団体などに取り持ってもらいながら業務委託や製品購入での支援を行っています。

「ライフ&シニアハウス市川」での精神障がい者支援団体への洗濯業務委託や、「高根台つどいの家」での知的障がい者支援団体への清掃業務委託…。これらに関わる当事者の勤務時間を換算すれば法定雇用率を達成できるのでは、とも思いながら、直接雇用が1名足りないことで障害者雇用納付金を支払う年もありました。

それではなぜ、当社は働く場の提供をさまざまな形で模索し続けるのか、次回、書きます。(つづく)

( 2012.12.5 )