ある日の夕食後、食堂でほほえましい光景を見かけました。
指で碁をうつ仕草をしながら「一局どう?」「いいね~」と
そんな会話から始まったのは、囲碁を楽しまれるお二人の対局です。
ご入居前から囲碁を長年の趣味として続けてこられたお二人にとって囲碁は、単なる遊びではなく、
これまでの暮らしの中で親しんできた大切な時間のひとつです。
対局が始まると、真剣な表情で碁盤に向かわれます。
静かな食堂には心地よい緊張感が漂い、一手一手に集中されている様子が伝わってきました。
その様子を見かけた別のご入居者が「見ていても いいかしら」と声を掛けられると
「いーよ、いーよ(笑)」と快く迎えられます。すると自然と小さな観戦の輪ができ、和やかな空気が広がりました。
スタッフが「どちらが優勢なんですか」とお聞きすると
「私かな」と楽しそうなお返事。
しばらくして「勝ったよ」と笑顔がこぼれました。
勝負が決まっても終わりではありません。
「もう一局」
その一言で二局目が始まります。
勝敗ももちろん大切ですが、それ以上に囲碁を通して過ごす時間そのものを楽しまれていることが伝わってきました。
再び食堂へスタッフが伺うと、変わらずお二人の対局が続いていました。
そこにはお互いの一手を真剣に見つめながらも穏やかな笑顔を交わされるお姿がありました。
ただ囲碁を打つだけではなく長年の趣味を通して交流する大切な時間になっていたように感じます。
食事をあとにあれる皆様に「2回目の対戦はどうでしたか」とお聞きすると
「今度は私が勝ったよ」と嬉しそうに教えて下さいました。
この囲碁のひと時は、お二人にとっても、見守る私たちにとっても心温まる時間となりました。
皆様が自分らしく過ごせる時間をこれからも支えていきたいと思います。
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