ある日、T様とお話している中で、以前はご自宅でコーヒーを飲みながら新聞を読み、
午前中をゆっくり過ごされていたことを教えてくださいました。
ご入居当初には、「インスタントのコーヒーは美味しくない」と話されることもあり、コーヒーがお好きなご様子がうかがえました。
さらに、T様はコーヒーがお好きなほか、甘いものも好まれているご様子もあり、
ご家族からは、外食の際には食事だけではなくデザートまで楽しまれていたことを伺っていました。
ただ、ホームでの生活では、提供が難しい食事やデザートについてはご自宅にいた頃のように楽しむ機会は限られています。
そこで、T様らしさを大切にした時間を過ごしていただくため、ご家族にもご協力いただき、
近隣のカフェで食事やコーヒー、デザートを楽しみながら、ゆっくりとした時間を過ごしていただくことを計画しました。
長谷工シニアウェルデザインが取り組むお一人おひとりのためのケアプラン、「顔の見えるケアプラン」を作成し、
実現に向けてご家族とスタッフが一丸となって進めて行きました。
準備にあたっては、無理なく歩いていける距離や経路を確認、さらに安心して外出できる時間帯なども検討しました。また、ご家族にもご協力いただきながら、外出の準備を進めました。
当日、天候にも恵まれ、いよいよご家族と一緒にカフェに向かって出発です。
約500メートルの道のりをご家族と会話を楽しみながらゆっくり歩かれました。
道中では紫陽花に目を向けられ、「きれいね」と話してくださいました。季節の花を楽しみながら歩かれる姿が印象的でした。


カフェに到着すると、店内は多くのお客様で賑わっていましたが、
そんな中でも、ご家族と一緒に食事や会話の時間をゆったりと楽しまれていました。
そして、お待ちかねのランチでは、そば粉と玄米のキッシュと盛り合わせプレートを召し上がられました。
かぼちゃのスープを口にされると、「かぼちゃの味がする。おいしい」と話してくださいました。


その後は、コーヒーやデザートも楽しまれ、「おいしい」と穏やかに話されました。
11時から13時近くまで、食事と会話の時間をゆっくり過ごされました。

ついに実現したカフェでの時間は、おいしい食事やコーヒーを味わうだけでなく、ご家族と一緒に外出し、
いつもとは違う時間を過ごしていただく機会となりました。その様子を見ているこちらも自然と笑顔になりました(笑)
もう一つ印象的だったのは、帰り道です。
「顔の見えるケアプラン」では、体力や歩行状態を考慮し、帰路は送迎を予定していました。
しかし当日は、ご家族との会話や景色を楽しみながら、予定を変更してご自身の足でホームまで歩いて帰館されました。
ホームに戻られた後には、「おいしかったです」とお話くださいました。
その言葉からも、今回の外出を楽しまれたことが伝わってきました。
今回の顔の見えるケアプランを通して、T様にとっての心地よい時間は、好きなものを味わうことだけではなく、
ご家族と一緒に外出し、季節を感じながら過ごすことにもあると感じました。
今後もT様らしさを大切にしながら、ご本人が楽しみにできる時間づくりを続けていきたいと思います。
【顔の見えるケアプランとは】
長谷工シニアウェルデザインでは、ご入居者お一人おひとりのこれまでの暮らしや経験、趣味や嗜好、やりたいことなどをお伺いし、その方らしさを大切にした「顔の見えるケアプラン」を作成しています。顔の見えるケアプランで計画した、その方らしい「心地よい」サービスの時間を「プレミアムタイム」と呼び、力を入れて取り組んでいます。
※本ページに掲載されている写真は、ご本人またはご家族の了承をいただいた上で使用しています(掲載内容の無断転載・二次使用禁止)。