日ごとに陽射しも強くなり、木陰の恋しい季節となりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日“ブランシエール港北2”では、ケアフロア(介護型居室)のご入居者を対象に「不在者投票」を実施いたしました。

選挙という言葉には政治的な響きがあるかもしれませんが、私たちが大切にしたのは、「社会とのつながり」と「これまでの人生で培われた価値観を尊重すること」。
高齢になっても、介護が必要になっても、誰もが社会の一員です。ご入居者の皆様が「自分の意志を表す場」を持つことは、心の張りや生きがいにつながると考えます。

投票当日、ご入居者のお部屋を訪問し、投票のご案内をすると、あるご入居者の方がこうおっしゃいました。
「待ってました!!清き一票、入れてくる!」その方は車椅子に座りながらも、背筋をピンと伸ばして投票用紙に向かっておられました。
その姿は、静かでありながら力強く、立ち会ったスタッフにとっても感動を覚える瞬間でした。
また、別のご入居者は、投票後にこう語ってくださいました。
「今はテレビも新聞もよく見てるよ。世の中がどう動いてるか、やっぱり気になるからね。」「こうして投票できるのはありがたいことだよ。」
皆様の言葉をお聞きし、人生の先輩方が歩んできた道のりと、今もなお社会に関心を持ち続ける姿勢に、敬意の念を抱かずにはいられません。
今回の不在者投票は、地域の選挙管理委員会のご協力のもと、安全かつ円滑に行うことができました。
スタッフがサポートしながら、あくまで「ご本人の意思」を尊重して取り行いました。

投票は単なる手続きではなく、「私はここにいる」「私は考えている」というメッセージでもあります。
ご入居者の皆様の「想い」を未来へつなぐ一歩として、今後もこうした取り組みを大切にしてまいります。