株式会社 長谷工シニアウェルデザイン

「安心」が支える、夫婦で過ごす大切な空間

間楽 ーまらくー

「安心」が支える、夫婦で過ごす大切な空間

ライフ&シニアハウスリボンシティ川口
髙橋 昭男さん(88歳)
   淑子さん(87歳)

「自分たちらしさ」を大切に

 自立期から要介護期まで、ステージに合わせた暮らしを提供する「ライフ&シニアハウス」。髙橋さんご夫妻が入居を決める際にも、それは大きな魅力だったといいます。高齢者住宅を探し始めたのは、昭男さんが70歳で仕事を退いたとき。さまざまな施設を見て回る中で、長谷工シニアウェルデザイン(当時の生活科学運営)の「自由」と「安心」を両立させるコンセプトに惹かれました。「必要な機能が備わっている共用部と、何より広く充実している専有部。ここなら自分たちらしさを大切にしながら暮らしていけると思ったんです。活気のある街中であれば申し分ないと思っていたら、ちょうど川口駅のそばに新たなライフ&シニアハウスが建設されるとのお話で、お世話になることに決めました」。

入居して15年。昭男さん(左)は、淑子さん(右)の暮らす介護居室に足繁く通います

 入居後の生活はまさに思い描いていた通り、川口の街を散策したり、東京は上野まで足を延ばして美術館巡りをしたりといった充実した毎日。ホームでのイベントやサークル活動にも精力的に参加し、他の入居者の方々との交流も楽しみました。

「家族愛」を育む豊かな時間

 そんな日々に変化が生じたのは、入居から10年ほどが経った頃のこと。淑子さんが少しずつ介護を必要とするようになり、それまで通りの暮らしが難しくなってきたのです。スタッフの手を借りながら昭男さんが献身的なサポートを行う数年間を経て、2020年5月、淑子さんが介護居室に住まいを移すことになりました。折しも世間はコロナ禍。外出に制限がかかる中で、自立と介護が共存する施設を選んだことのメリット──「いつでも会えること」を実感したといいます。

 現在は昼過ぎから一緒に近隣を散歩したり、就寝前に思い出話に花を咲かせたり。二人で過ごす穏やかな時間は、適切なケアを受けられる環境があってのことだと昭男さんは実感しています。「介護には精神的・肉体的・経済的などさまざまな負担が伴い、自分一人でそれを背負うのはやはり難しかっただろうと思います。そこを専門のスタッフに支えてもらえているから、お互いに無理をせず、笑顔で言葉を交わすことができる。ありがたいですね」と目を細めます。「『家族愛』がテーマの映画やドラマって、よくあるじゃないですか。私、以前はああいうものの良さがよく分からなかったんですよ。でも、最近になってすごく心を動かされるようになってきたんです」。

 心身の変化を経て、夫婦としての関係を一段と深めたお二人。その絆をさらに強いものへ、今日も昭男さんは、淑子さんの部屋に向かいます。

ホームではスポーツ吹き矢や囲碁サークルを主催するなど活動的な昭男さん

入居前、淑子さんが趣味のカメラで撮影した大自然の風景。ホームの共用部に彩りを添えています