伝説のイベント復活へ③
ついに、その夜、いよいよ迎えた当日。
食堂は、いつもの空間とは少し違う表情を見せていました。
灯りがともる「空間」
手作りの看板に、ぼんやりとした光。並べられたボトル。
そこには、どこか懐かしい“昭和の場末スナック”の空気がありました。

はじまりは、ほんの4人
当初の参加申込は、わずか数名。
「夜のイベント」「お酒が出る場」という点が、少しハードルが高かったのかもしれません。
しかし当日——
気がつけば、声を掛け合いながら、次々とご入居者が集まってくださいました。
最終的には、10名を超える皆様が参加。普段イベントに参加されない方の姿もあり、会場には自然と人の輪が広がっていきました。

オーナー兼協力医療機関の中村先生もご夫妻で参加してくれました。
スナック“みどり”、開店
スタッフがキャストに扮しました。
ドレス姿で迎える「ママ」役の厨房リーダーと「ちぃママ」役の経理スタッフ。
いつもとは違う装いに、思わず足を止める方、笑顔で声をかけてくださる方。
非日常の空気が、ゆっくりと広がっていきます。
ボトルキープという“遊び心”
カウンターに並ぶお酒の数々。そのボトルには、往年の有名人の名前や、歴代の事業所長の名前が――。
「これ、誰や?」
「懐かしい名前やなあ」
気づいた方同士で、自然と会話が生まれます。中には、本気で会えると思われた方も。
それもまた、この空間ならではの楽しさでした。実は、このボトルキープが後の伏線に……

歌が、場をつなぐ 笑いあう「時間」
カラオケが始まったのは、ご入居者から。
一曲、また一曲。
拍手が生まれ、笑いが広がり、その空気に引き寄せられるように、
キャストスタッフも、ボランティアスタッフも、オーナーの中村先生も、それぞれの一曲を。
普段見えない一面に、驚きと歓声が重なります。
思いがけない再会
イベントの終盤。
昨年度までブランシエール緑橋を長きにわたり支えてきた前事業所長が、ふらりと現れました。
その姿を見た瞬間、会場の空気が変わります。
「会いたかったよ!」
「おかえり」
歌声とともに、懐かしさと笑いが一気に広がり、その夜の盛り上がりは、最高潮を迎えました。
全員が「仲間」になる
「お酒を片手に」「歌いながら」「笑い合いながら」
そこにあったのは、ただのイベントではありません。
「同じ場所で過ごす仲間」
そんな感覚を、自然と感じられる時間でした。
そして、次へ
「またやってほしい」
「次はいつ?」
ご入居者からいくつもの声をいただきました。
身元引受人であるご家族からも、
「こんなに楽しかったと、すぐに電話があった」「次は私もキャストをしたいですね」「お酒も持っていきましょうか?」
そんな嬉しいお言葉もいただきました。
オーナーからも、「こんなに皆さまが喜んでくれるなら、毎月でもしてみたらどうや?僕も参加するよ」
継続を後押しする提案をいただいています。
夜の開催には、様々な課題もあります。
だからこそ、次は昼の時間帯で、もっと気軽に楽しめる形へ。
カラオケ喫茶みどりへ
6月。新しい形として
「カラオケ喫茶みどり」がスタートします。
そして、夜の“スナックみどり”は、特別な時間として、また、いつか……
さいごに
派手なイベントではありませんが……
誰かが笑っていて、
誰かが歌っていて、
誰かが隣にいる。
そんな時間が、確かにここにありました。
伝説は、復活しました。
そして——また少し、更新されたのかもしれません。
(おわり)
過去の準備編はこちら
「【BC緑橋】伝説のイベント復活へ①準備としての装飾」
「【BC緑橋】伝説のイベント復活へ②ポスターへのこだわり」
同日開催のイベントはこちら
「夜桜花見弁当をご用意いたしました。」
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