誰もが働きやすい職場を目指す「ユニバーサル就労」。 働きたいのに、障がいや時間的制約などの理由で、働きにくいすべての人が就労しやすいように仕組みづくりをしています。
今秋、「ユニバーサル就労」の課題解決を目的とし、入社1〜4年のスタッフ有志による「ユニバーサル就労タスクチーム」が発足しました。 活動は2016年3月までの期間限定です。 現在は約2カ月かけて行ったハウススタッフへのヒアリング結果をもとに、議論を進めています。
今回は、そのチームに参加し「ユニバーサル就労」を推進した功績で2015年下期の優秀社員に選ばれた「ライフ&シニアハウス港北」の伊藤麻裕子(介護スタッフ/新卒入社4年目)に、話を聞きました。
人材確保の1つの施策に
伊藤:私は、介護スタッフの業務に加えて、「港北」で働いている障がい者のサポートをしています。 具体的には「何時に何をする」ということを記した業務手順書を作成したり、相談にのったりしています。 障がい者のスタッフは、掃除や食堂整備、備品の補充などを担当し、勤務開始から約3年経ちました。 最初の頃よりも仕事のスピードがあがって時間内に終わるようになり、確実に成長しています。 持ち前のきれい好きが高じて、車いすの定期清掃も業務に加わりました。 おかげで周りのスタッフが、事務仕事やご入居者のケアに時間を充てられるようになって、とても助かっています。
しかし、自分の経験やチームの報告から、「ユニバーサル就労」の人が戦力になってもらうためには課題も多いと実感しています。 とはいえ人材不足が叫ばれている介護業界では、人材確保の1つの施策になると思います。 だからこそ、タスクチームが解決策を導くことは意義があると考えています。
若手だからこそ、意見交換しやすい関係
伊藤:これまで勉強会の場では、いつも教えてもらう側でした。 一方、タスクチームでは、私が一番年長。 だから自分の意見も言ってしっかりしないとという気持ちが芽生えました。 活動をしていて、若手だからこそいいなと思う点は、賛成・反対は別として、ハウススタッフと意見交換がしやすいこと。 たとえば、ハウスで「ユニバーサル就労」の理解を深めるために、ハウス長が指揮をとると、どうしても身構えてしまうスタッフが出てきます。 そこで若手が主導になれば、同等の立場で意見が言いやすく、こちらからも、ちょっとしたことが受け入れてもらいやすいように思います。 活動を通して、皆が働きやすい職場になるよう貢献したいですね。
当社の「ユニバーサル就労」の特徴は、障がい者だけでなく、産休・育休明けの復帰者、そしてその人たちを受け入れるハウススタッフなど、すべての人の働きやすさを目指していること。
先日の議論では、スタッフの意識・理解のバラつきがある、会社のしくみが整っていないなどの課題が挙げられており、これからそれらを解決するための施策を練っていく予定です。 若手自らが問題意識を持って取り組んでいる「タスクチーム」。 3月までにどのような成果、波及効果が得られるのか、今から楽しみです。
