株式会社 長谷工シニアウェルデザイン

春の防災訓練 避難編

イベント

さて前回に続いての訓練報告。メインとなる避難編です。

今回は6階居室で火災発生の想定でしたが、避難したのは6階と7階5階、
つまり火元に近い居室の方々だけです。
それも階段は使わず水平移動で炎と煙から離れて時間を稼ぎ、
消防隊の到着を待つという方式。

よくありがちな、皆さん一斉に非常階段をゾロゾロ下りる方が
“やりました感”はあるかもしれませんが、階段を下りるのが困難な方もいます。
管轄する消防署に相談してみたところ、
「老人ホームという実態に即した現実的な方法で良いでしょう。
必ず間に合うように駆けつけます」とお墨付きをいただいて昨年から実施しています。

この訓練だと大半の人は「何もしない」ことになりますが、
終了後の総評ではさまざまな質問が挙がり、自分ごととしての関心の高さが窺えました。

参考になったのがこちらの本。

避難学.JPG
避難学 「逃げる」ための人間科学

著者の専門は防災心理学だそうで、現場最前線の消防署とは違ったアプローチで
思いがけない視点が得られる研究事例が盛りだくさん。
中でも≪避難訓練のリ・デザイン≫という章に書かれていた
「訓練のマンネリ化とは、有効性に関する検証を行わないまま
同じ形式の訓練を踏襲し反復することである」という説には大いに納得。
火災に限らず防災訓練は、常に「これでいいのか?」と考える必要があるのですね。
ということで

私たちは、一人ひとりの心地いい 
だけではなく安心・安全もデザインし続けます!